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文化学院(東京・お茶の水)の生徒作品です。





今日は英語科三年生の書いた宮澤賢治『銀河鉄道の夜』の書評をお送りします。軽妙な語り口の中に心打たれる主張が盛り込まれているように感じます。皆さんはどのようにお読みになりますか?(文芸コース 磯部祥子)



「銀河鉄道の夜」              

                                 菅原一馬

 未完成の作品であるがゆえに、人々に愛され好まれる、そういうことが芸術の世界ではあるんじゃないかい?

たとえばあれだ、 「サモトラケのニケ(美術史でやったと思う)」だ。「サモトラケのニケ」は首のない像で、首がないからこそ、想像力をかき立てる作品になっている。

 

 そしてこの『銀河鉄道の夜』も実は未完成なんだ。『銀河鉄道の夜』はとても有名で、いつか読みたいと思ってたけど、未完の作だとは知らなかったので、読みおわった時びっくりしたな。なんてったって話がぶつりぶつりと途切れてしまうんだ。さっきまで丘の上にいたと思ったら、章変えもなしにいつのまにか列車にのっている。

 僕は思うに、この作品の読者は二種類存在する。「この作品は未完だからすばらしいのだ」というタイプと「いや、やっぱり完結したほうがいいっしょ」ってタイプ。僕は後者。だって、賢治の原稿の端にはこう書いてあったらしいから。いわく「カムパネルラの恋」「黒衣の歴史家があやしい歴史の著述を示す」「開拓功成らない義人に新しい世界現れる」こんなにすばらしい場面が書かれていないっていうのはすごくつらく悲しい。ふざけるなと叫びたい。けれど・・・



「ぼくはおっかさんが、ほんとうに幸せになるなら、どんなことでもする。けれども、いったいどんなことが、おっかさんのいちばんの幸せなんだろう」カンパネルラは、なんだか、泣きだしたいのを一生懸命こらえているようでした。

カムパネルラがこらえるのなら、僕も一生懸命こらえてみるとするか、と思った。



○宮澤賢治作『銀河鉄道の夜』角川文庫




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